仮性近視は偽近視、学校近視とも呼ばれ、多くのお子様の初期の近視がこの状態に含まれております。
人間の目の中には毛様体というピントを合わせる筋肉があります。近くを見るときは縮んで、遠くを見るときは緩みます。近くの作業を多くすると、この筋肉が過度に緊張して、遠くを見ようとしても緩まなくなります。この状態が調節緊張、または、仮性近視という状態です。
仮性近視の治療は、以下のワックという機器と調節緊張改善の目薬を組み合わせ、また、生活指導も合わせて行います。
器械の中に移る風景は、自動的に遠くへ行ったり近づいたりします。これに伴い、眼球の水晶体の厚さを変化させるために、筋肉の運動が起きます。ゲームや読書などで焦点距離が近くに順応した眼を遠くに順応させることで、主に目の緊張を緩和させます。
※ワックの効果は必ずしもすべてのお子さんにあらわれてくるとは限りません。数か月治療を行っても視力の改善が見られないお子さんは、本物の近視になっていると判断し、本人が不自由を感じていれば、眼鏡を作ってあげると良いでしょう。
藤沢市民の場合、小学生は無料となります。
当院は、アトロピンというおくすりを1日1回点眼することによって近視の進行を抑制する治療を行っております。治療は低濃度アトロピン(マイオピン)を使用します。
この薬はアトロピンを0.01%配合させたSingapore National Eye Centre(SNEC:シンガポール国立眼科センター)の研究に基づいて開発されたものです。
子供の近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピント位置がずれることにより生じるケースが多くあります。
近くでみることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸が伸びてしまうと戻ることがありません。そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。